情報BOX~子ども・若者をめぐる動き【国際編】提供:平野裕二 2025年12月1日~2026年2月28日

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  • 2026.03.23 情報BOX【国際編】 #はらっぱ #PICKUP

    情報BOX~子ども・若者をめぐる動き【国際編】提供:平野裕二 2025年12月1日~2026年2月28日

国連・地域機関・国際NGOなど

12/1 国連・人種差別撤廃委員会などが移住者への排外主義に関する一般的勧告を発表。

「移住者およびそのように見なされるその他の者への排外主義の根絶」をテーマとして、移住労働者権利委員会と合同で作成したもの。総論とテーマ別ガイドラインの2本立て。

12/9 ユニセフ(国連児童基金)、子どもがSNSにアクセスすることを禁止するだけでは子どもの安全を守れないと強調。

 オーストラリアで、16歳未満の子どもによるSNSへのアクセスを全面的に禁止する法律が12月10日に施行されるのを踏まえた声明。多くの子どもにとってSNSが命綱になっていることにも触れ、より幅広いアプローチの必要性を指摘した。

12/9 ユニセフ、「AIと子ども」に関するガイダンスの第3版を発表。

 第1版(2020年9月)・第2版(2021年11月)に続くもの。AIの開発・展開等にあたって遵守されるべき10の要件を掲げ、チェックリストを提示している。

12/16 国際機関がオンラインでの子どもの保護に関する「PoP指導原則」を発表。

 子どもに対する暴力に関する国連事務総長特別代表とITU(万国電気通信連合)が中心になってまとめたもの。名称は「オンラインの参加を通じた保護」を意味する英語の頭文字からとっており、Protect(保護)/Progress(前進)/Partner(提携)/Participate(参加)/Push(働きかけ)という5つの原則(5Ps)を提唱している。

12/17 UN Women(国連女性機関)、デジタル暴力に対処するためのAIの活用に関する政策提言書を発表。

 韓国・性平等家族部(省)の支援を得て作成したもので、AIの負の側面だけではなく、ディープフェイクなどの問題に取り組んでいく際のAIの活用方法も取り上げている。

12/30 国連経済社会問題局が「世界若者報告書」を発表。

 隔年で発表されているもので、今回は「若者のメンタルヘルスとウェルビーイング」をテーマに教育、就労、家族力学、貧困、テクノロジー、社会的態度などの問題を取り上げた。

1/19 「人工知能(AI)と子どもの権利に関する共同声明」が発表される。

 国連・子どもの権利委員会、ユニセフ、ITUが中心となって2025年11月末にとりまとめたもの。AIの設計段階から日常生活での使われ方に至るまでのライフサイクル全体を通じた子どもの権利保障のあり方を提示している。

1/20 国連の作業部会が「家族生活における女性と少女の権利」に関するガイダンス文書を発表。

 国連人権理事会が設置している「女性と少女に対する差別に関する作業部会」によるもので、同作業部会が2025年3月に提唱した「CREATE枠組み」を踏まえて家族のあり方を人権の視点から見直すよう各国に促した。

1/21 3つの国連機関が子どものための公的空間づくりのあり方に関するガイドを発表。

 WHO(世界保健機関)・ユニセフ・ハビタット(国連人間居住機関)が合同で制作したもの。道路や「曖昧な空間」(空き地など)も視野に入れ、「SPACEs」(安全/遊び/アクセス/子どもの健康/公平性/持続可能性)原則を提唱している。

1/23 ユネスコと国連ユース事務所、最新の報告書で教育における若者・学生/生徒参加の重要性を強調。

 教育の国際デー前日に発表された『若者とともに主導する』と題する報告書。各国の政府および若者・学生/生徒団体から寄せられた回答をもとにしたもので、若者・学生/生徒の参加のための公式なしくみを法令で設けることの必要性などを指摘。

1/24 教育への権利に関する国連特別報告者、子ども・若者が教育の「共創者」であることを強調。

 今年の教育の国際デーのテーマが「教育の共創における若者の力」であることを踏まえた、〈「私たち抜きに私たちについての教育を語るな」:教育の共創者としての子ども・若者〉と題する声明。

1/26 WHO(世界保健機関)、学校給食に関する国際的ガイダンスを発表。

 健康的で栄養のある食事を学校でとることが生涯にわたる健康的な食生活につながり得ることを踏まえ、学校における食事の提供方法、学校で提供・販売される飲食物の栄養基準、より健康的な選択を促進するためのナッジ(後押し)的支援などについて指針を提示。

1/30 国連・子どもの権利委員会の第100会期が終了。

 1月12日からジュネーブで開催されていたもので、パキスタン、マレーシアなど7か国の報告書を審査。また、個人通報制度に基づき、7件について条約違反を認定した。

2/4 ユニセフ、AI生成による子どもの性的画像の規制を求める声明を発表。

 こうした画像は子どもの性的虐待表現物(CSAM)であると断言し、「それが引き起こす危害はフェイクでも何でもない」として、こうした画像の犯罪化、デジタル企業による防止・削除のための取り組みを求めた。

2/10 AIによるヌード画像生成ツールの規制を100以上の国際・国内NGOが要求。

 セーファーインターネットデーにあたり、チャイルド・ヘルプライン・インターナショナルなどの団体が共同で声明を発表し、ヌード画像生成ツールを2年以内に完全に禁止することなどの一連の対応を求めた。

2/11-13 マラケシュ(モロッコ)で第6回児童労働撤廃世界会議が開催される。

 世界全体で依然として1億3,800万人の子どもが児童労働に従事していると推定されていることを踏まえ、取り組みのいっそうの強化を求める「児童労働に反対する国際枠組み」を採択。とくに予防に焦点を当てていくことなどを確認した。

2/16 国連人権専門家、「エプスタイン・ファイル」問題への不十分な対応を非難。

 米国政府が責任をもって全容解明と加害者の処罰に取り組まなければならないと指摘し、他国もファイルに名前が出ている自国民について調査することを促した。

2/18 ヨーロッパの子どもNGO連合、SNSの年齢制限をめぐる見解を発表。

 ヨーロッパの子ども関係団体で構成されるネットワーク組織 Eurochild が立場声明(ポジションペーパー)の形で明らかにしたもので、子どもによるSNSの利用を「禁止する」か「禁止しない」かという単純な二者択一に陥ることなく、デジタル環境の安全性を高める総合的な取り組みを進めていく必要性を強調した。

2/24 ユニセフ事務局長、国連安保理で教育を武力攻撃から守るよう訴え。

 世界では約5人に1人の子どもが紛争下で暮らしている一方、学校への攻撃や学校の軍事利用が多数発生していることを指摘し、「学校保護宣言」の遵守をはじめ、学校を攻撃や軍事利用から保護するための取り組みを各国に求めた。

各国動向

12/5 国連・人種差別撤廃委員会、日本に関する報告前質問事項を採択。

 日本政府は質問に対する文書回答を1年以内に提出するよう要請されている(この文書回答が第12~14回定期報告書として扱われる。本審査の時期は未定だが、2027~28年ごろになる見込み。

12/8 ニュージーランド子どもコミッショナー、子どもたちへの暴力防止をよびかけるキャンペーンを開始。

「ディア・チルドレン」(親愛なる子どもたちへ)と呼ばれるキャンペーンで、子どもたちの安全を守っていくという誓いを表明した手紙への署名をおとなたちに呼びかけるもの。2026年3月9日現在で4,000人以上が署名。

12/18 イングランド(英国)の子どもコミッショナー、子どものデジタル生活の管理に関する親向けのガイドを発表。

 10代の子どもたちの声を踏まえて制作されたもので、スクリーンタイム、トラブルへの対処法、AIのとらえ方などについて取り上げている。子どもといっしょに行なうアクティビティも提案。

1/14 アイルランド政府が「全国教育対話」を開始。

 今後数十年間の教育のあり方を考える「教育会議」に向けて子ども・若者を含むさまざまな層からの意見を募るため、主としてオンラインアンケートを通じて行なわれるもの。2月4日からは乳幼児期の学び・ケアと学童保育に関するアンケートも開始。

1/19 英国政府、子どものSNS利用規制などに関する公的協議を開始。

 SNS利用に関する年齢制限の導入の必要性のほか、オンラインサービスにアクセスする際の年齢確認のあり方、中毒性の高いサービスの規制、学校における携帯電話の使用制限などについて、親・若者・市民の意見を広く募集する。

1/29 アイルランド政府、意思決定への子ども・若者参加の状況を発表。

「意思決定への子ども・若者参加行動計画」(2024年4月)の最初の1年間の実施状況に関する報告書で明らかにされたもので、政府の意思決定に何らかの形で関与した子ども・若者(24歳未満)が4,000人を超えたことなどが報告された。

(平野裕二/ARCAction for the Rights of Children=代表)

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