『はらっぱ』2025年6月号 特集:たたかう子ども
特集:
◆子どもをめぐる状況をどう理解するか~「問題の根っこ」を見抜く~/桜井智恵子
◆「黙って指示に従え」ルールって何?/川中だいじ
◆問い直したい。校則の在り方/湯浅六花
◆からだ全部で抗う/山本記永・山本結衣
◆心の中の反論、反撃を聴いてほしい/直川宥澄
「こども基本法」が施行され、子どもの権利、子どもの意見表明権が社会の議論の俎上に上るようになりました。
一般的には、「子ども」というと、未熟な存在として将来に向けて大事に保護し、養育し、教育しなければならないという保護・育成の対象としての子ども観が強いのではないでしょうか。もちろん、おとな社会は、子どもを保護し、必要なものを保障する責任があります。
けれども、子どもの立場に立てば、ただ「弱者」として守られ、導かれるのではなく、理不尽なことには疑問や怒りをもち、抗議し、変えようとしながら一生懸命生きている=たたかっている=ひとりの人として尊重されたいということだろうと思うのです。
子どもは、愛され、教育を受け、社会に順応していく受け身の存在ではなく、当然のこととして一人の主体として生きていて、そのことをさまざまに体現しているのに、かき消されてしまうことが多い社会だと感じて「たたかう」という言葉にしてみました。
子どもの人権・権利を真っ向から否定する人は少ないが、その言葉が何か上っ滑りしていくもどかしさを感じます。桜井智恵子さんは、子どもをめぐる状況の「問題の根っこ」を見抜こうと問題提起してくださいました。そして、川中だいじさん(14歳)、湯浅六花さん(15歳)、直川宥澄さん(24歳)、山本記永さん(5歳、母結衣さんより)が原稿を寄せてくださいました。おかしいな、どうして、と思ったことを声にして、「あるべき子ども像」によりその声を抑えられてもまた声にして、そんな姿を伝えることで、他の子どもたちが何か感じるものがあればうれしいと書かれています。 ぜひ、あなたから子どもたちに手渡してください。
(田中文子)
ソリナヌン保育園
子どもたちの未来を育む社会的協同組合の取り組み/上前万由子
子どもの権利を「日常」のなかで/阪上由香
子どもの権利条約フォーラムの持つ意味/林 大介
「ともに学ぶ」場が子どもたちに育むもの/濱元伸彦
連載第24回「 見えないもの」を見えるように/西村寿子
連載第20回 ラ・ボエシ『自発的隷従論』/安冨 歩
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